―本誌ライターの小山内さんによる、コラム「オタク学」がスタートします。「オタク的な分野×社会学」というテーマのコラムです。―
今回は、「ガンダムに詳しくないんだけど、ゲームを通じて色々知りたい」というあなたのために、ガンダムゲームの人気シリーズをいくつか紹介する。
PS3/Xbox360対応ソフト、『ガンダム無双3』が好評発売中だ。本作は『真・三國無双』シリーズなどで味わえる爽快感溢れるアクションを、ガンダムシリーズに登場する兵器「モビルスーツ」(以下MS)に乗って楽しめる、『ガンダム無双』シリーズの三作目。
今回は登場するキャラクター・機体に『機動戦士ガンダム00』や『機動戦士ガンダムUC』といった最新作が追加され、映像化されたガンダム作品のほぼ全てが参戦する。アニメのシナリオを追体験する「ヒストリーミッション」をプレイすれば、大まかな「ガンダム世界の歴史」を学ぶことも出来るだろう。
◆「一機当千」アクションの「無双」と、ゲーセンでも楽しめるやりこみ型「VS」
最初に紹介した『ガンダム無双』シリーズは、アクションゲームが苦手な人でも「大量の敵を一気にまとめてぶっとばす快感」を味わえる、いわば「俺TUEEEEE!」(俺って強い!)感を楽しめるゲームだ。
ザコ敵とエースパイロットの力の差がありすぎるなど、「戦争モノ」としてのリアリティは薄いかもしれないが、個性溢れるキャラクター達や随所で聞ける名台詞、主役機から量産機まで勢ぞろいしたMSを、楽しみながら覚えることも可能だ。
次にアーケード版がゲームセンターでも稼動している「VS」シリーズ。最新作は『機動戦士ガンダム エクストリームバーサス』で、こちらもほぼ全ての映像化作品から多数のキャラクター・MSが参戦している。
基本は2対2のチーム編成で行われる、3Dシューティングゲーム。MSのパイロットになった気分で、高速で移動しながら射撃や格闘で敵MSと激しいバトルを繰り広げる。
アクションゲームに慣れた人ならすぐに楽しめるシリーズだが、「強さ」「テクニック」を追い求めるとどこまでも奥深いのが特徴だ。前作までのように家庭用に移植されるとしたら、友人やオンライン上のプレイヤーとの対戦も熱くなるだろう。
◆「スパロボ風」の「Gジェネ」と、国家を動かせる「ギレンの野望」
アクションよりシミュレーションの方が好み、という人には、『SDガンダム Gジェネレーション』シリーズをオススメする。
基本は「スーパーロボット大戦」のように、マップ上で自軍の機体を動かし、敵ユニットに対する攻撃を命令し、戦闘に勝利することでストーリーを進める。来月に最新作『SDガンダム Gジェネレーション ワールド』が発売予定だ。
最後に、「特に宇宙世紀(ファーストガンダムからはじまる、いわゆるガンダムの「正史」)について詳しくなりたい!」という人には、『ギレンの野望』シリーズが最適だ。
本シリーズのジャンルは「戦略級シミュレーションゲーム」。プレイヤーはジオン公国の総帥、ギレン・ザビや、地球連邦軍の大将、レビルといった、国家を運営する立場におかれる。
兵器開発や資源確保で国力を高め、外交、時には戦闘といった場面での指揮にもあたる。まさに骨太のガンダムゲームだ。最新作『ギレンの野望 アクシズの脅威V』では、ファーストガンダムから『逆襲のシャア』まで。宇宙世紀の10年以上に渡る歴史をカバーしている。クリアした際には立派な「宇宙世紀マニア」になっているだろう。
以上四つの人気シリーズを挙げてみた。「学ぶ」といってもやっぱりゲームだし、楽しみ方は人それぞれだが、わざわざ「学ぶ」価値があるほどガンダム世界は奥深い、ということも知っておいてもらいたい。
※画像は、参考リンクからのスクリーンショット。
(小山内)
(参考リンク)
・ガンダム無双3 | バンダイナムコゲームス公式サイト
・参戦作品&MSリスト/機動戦士ガンダム エクストリームバーサス
・SDガンダム ジージェネレーション ポータルサイト『GP』
・Amazon.co.jp: 機動戦士ガンダム ギレンの野望 アクシズの脅威: ゲーム
小山内 聡(おさない そう)
漫画とアニメとゲームが好きで軍事オタクの文系大学生。趣味はノンフィクションを読むこと。はてなダイアリー『日の丸海賊団』で書評を書いています。
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